訪問介護事業所から電話がありました [日記]

どういう用件かは大体想像がついていたので、とりあえず話から聞くことに。

「○○先生は、医師の診断書をもとに鍼灸施術をされているようですが、具体的にどういった事をされているのか教えて頂けますか」

大体こういう内容でした。

極々普通の施術です。

ただ、歩行の際に、どうしても歩行器の扱いが疎かになる。

つまり、腕に十分な力が入らないという事。

(また、歩行に際して、立位安定が困難であり、腕の操作まで神経が働かない)

歩行器が床に引っ掛かれば、それだけ転倒のリスクも高まる。

歩行器が操作出来ないのは、おそらく肩の前方拳上が十分に出来ないからだと推測しました。

単純に筋力低下が原因かもしれないし、患者さん本人には解らない疼痛回避行動があるのかもしれないし、とにかく転倒のリスクを下げるためには、必要な事だと判断しました。

施術後、歩行器が有意に操作できているかを判断するため、実際に歩いてもらうこともしてもらいました。

と、ここまでは然して問題ないはずです。



という事を専門家同士が互いに情報交換できていれば良いんですが、今回はそれが上手く行かず、患者さんの発言(?)一つで、ちょっと大袈裟な話になってしまってました。

正確には、患者さんの話を先方が、聞き違いから誤解してしまったらしい。

※もはや、この情報はどこをとっても真実を立証することが出来ない。



「階段昇降も訓練されていると、お聞きしましたが事実でしょうか」

と、再び質問される。

当然、現在の状態では、階段昇降の訓練は早すぎると思います。

自立歩行でも精一杯な状態ですから。

介助なしでは、安全に屋内の移動も困難な状態です。

それに門外漢が、そんな事をして万が一、怪我でもしてしまったら、大問題になります。



相互に連絡を取り合っていれば、こういう誤解も生まずに済んだかもしれませんが、元より、鍼灸師が介護保険の訪問リハで行っているリハビリと同類の事をするという事自体が、少しややこしい問題に発展するのかもしれません。

こちらの方が、患者さんに先に介入した事例ですが、それでもリハビリの専門家は先方であることは間違いない。

もちろん、鍼灸師でもそういった事を暗黙の了解で行うこともしばしばありますが、それが本職ではなく、鍼灸師の業務はあくまで鍼灸施術にある。

つまり、それ以外の事はする必要が無いという事です。

必要がない、と書いたのは、してはならないという法律自体が存在しないから。

リハビリを、トレーニングと拡大解釈すれば、それは一般の国家資格無資格者にも可能な事ですから。

逆に、鍼灸師や医師以外の者が、鍼灸施術を行うと罰則に値します。
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