なぜ、マッサージ信仰は無くならないのか? 2 [日記]
整形外科で受けるマッサージと、(無資格の)マッサージ屋さんで受けるマッサージの違いが判る患者さんって、いるんだろうか?
たぶん、整形外科で受けるマッサージは、時間が短くて、決まった所しかしてくれない…、それぐらいに思っているんではなかろうか?
まぁ、整形でマッサージを受けるなら、何かあったとしても、その全責任は医師がとってくれる(?)のだから、大事には至らない…そういう風に思っている。
医師の処方通りにリハビリスタッフが施術する(この場合は治療という表現がより正解かな…)。
スタッフと言っても、理学療法士ばかりじゃなく、柔道整復師や鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師も働いている。
誰が、どんな免許を持っているかなんて、患者さんには判るはずもなし。
中には、整体師を雇っている所もある。
法的にはどうなんだろうか…?
実際には、患者さんに触れなくて助手として従事するなら可能という意味なのかな?
それとも、病院内でボキボキやったりしてるのかな…?
中には、「こりゃ、スゲーな…」って思うような凄い整体師もいたりもするけれど、カリスマ性があったとしても、少数だから社会的にはあまり有意義じゃないと思う。
とにかく、患者さんを集めたきゃ、マッサージで誘導するのが一番だと思う。
しかも、健康保険が使えるとなれば尚更。
鍼灸と同じように、マッサージにも同意書というものがある。
同意書があれば、マッサージを規律に則って保険適応の上、受ける事が出来る。
この同意書を使って受ける事の出来るマッサージというものが、整形で受けるマッサージや、整骨院で受けるマッサージとどう違うのか…を、説明するのは難しい。
原則として、医師が同意書を交付する条件は、医学上(この場合は西洋医学)有効な治療手段が無いという事。
だから、つまりは「その症状は(西洋)医学では完治しません」という事だと思う。
治らないんだけれども、辛いのを何とかしてあげたいから、同意書を交付する。
医師が、「まだ治療継続中です、治ります!」と断言すれば、同意書は交付すべきではない。
(ん…マッサージは医科との併用は可能だったかな…?鍼と医科は併用不可だったけど)
交付されたなら、公にマッサージを有効と認めているんだから、適応疾患に限っては、どんどん受けたら良いと思う。
但し、この手続きはハードルが高い。
何故なら、マッサージは、慰安と治療の境界に陥り易いから。
或いは、医学上有効だと判断しても良いレベルには達して無い場合があるから。
患者さんにとっては規則がややこしくてサッパリだとは思うけど、厚生労働省や各自治体が、公に認めている制度がある中で、無法地帯になっている現状。
自分の病態に関して正確な判断が出来ない患者さんにとってみれば、危険極まりない。
リラクゼーションと称して、一般の医療行為に干渉する行為。
当事者にとって、客か患者か…の違いもあるかもしれない。
肩凝り、侮るなかれ。
僕なんて、今も緊張します…やっぱり。
2012-08-15 17:16
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客か患者か、、、
リラクゼーションのお店には、客のつもりで行くし、
整骨院や鍼灸院には、患者のつもりで行く。
リラクゼーションのお店は1時間5000~6000円?
最近は競争が激しいのか半額くらいのところもあるみたい。
そこへは、その日の疲れがとれればいいと思っていく。
整骨院や鍼灸院へは、やはり痛い時に行く。
病気だろうなと思っていく。
そこでもマッサージぽい事はあるけど、
私が知っているリラクゼーションのマッサージとは違う。
鍼灸師のkayaさんには申し訳ない事ですが、
単にものすご~~く疲れている時には、
リラクゼーションが一番だと思っています。
だから、治療でマッサージというのはありえるそうですけど、
kayaさんが言われるように、邪道ですよね。
ただマッサージというのは、
行う人によって上手下手がはっきりしていますね。
by きりたん (2012-08-16 12:53)
> きりたん 様
comment有難う御座います(#^.^#)
患者さんの事を、client(クライアント)と呼ぶこともあるように、必ずしも、患者≠客ではないと思います。
きりたん様のように、目的や性質などを考慮して通われる分については自己責任において構わないのかもしれません。
しかし、あたかも病気を治せるような広告や看板、チラシなどを用いて、患者さんを欺く(?)と言っては語弊があるかもしれませんが、そういう店や治療院もあるという事です。
患者さんの中には、何が公正なのか、それらの違いを判断することが出来ない場合もあります。
僕のブログにも、自閉症やパーキンソン病のことを書いていいますが、効果があるという事は誰も明言できません。それは、西洋医学だって絶対じゃないとか、そういうニュアンスとは少し違う…という意味で明言出来ないという事です。
但し、WHOが鍼灸の適応症として掲げている症状の中には、それらの病気に随伴する症状が記載されている場合もあります。
以下のサイトを参照して下さい
http://www.harikyu.or.jp/general/effect.html
無免許でも素晴らしい技術を持っている先生はたくさんいます。しかし、無免許だという事は、事実上、法律の穴を抜けることが出来るという事です。
有資格者が優秀で、無資格者が劣っているという短絡的な問題ではなく、公道で自動車を操作する許可を得るために免許証が必要なように、公的に施術を提供するためには、それなりの縛りが必要なんです。
施術には、患者さんに危害を加える可能性があるという、デメリットもあるということです。
危害を加える可能性があるからこそ、免許が必要だという事です。
リラクゼーションは、人にとって欠かせない要素だと思っています。
しかし、それを自覚している施術者ばかりでしょうか…。
知らないから、分からないから、それでも許されるなら、患者さんとして、少し恐怖を感じませんか???
免許には、無知でしたという、そういう事を言わせない…そういう意味もあるのだと思います。
マッサージは邪道ではありません。
続きは、またブログで…。
by kaya (2012-08-16 22:44)
真摯なサイト、好感持って拝読させていただいています。
以下の文に一言。
「ん…マッサージは医科との併用は可能だったかな…?鍼と医科は併用不可だったけど」
保険によるマッサージは医科との併用が原則です。鍼灸と異なり病名治療ではなく、例えば脳血管障害の後遺症による麻痺に対する施術となります。この場合患者が医師に継続的に脳血管障害後遺症の治療を受けていいることが必要とされています。
そこが鍼灸とことなりますね。
by mishimahiroshi (2012-08-17 16:37)
> mishimahiroshi 様
comment有難う御座います。
まさか、本ブログに真摯、好感という評価を頂けるとは思ってもみなかったので、驚き半分、嬉しさ倍です、ありがとうございます。
マッサージは医科併用が原則、大変参考になりました。
基本的な規則について、周知できていなかった事も反省しています。
今後ともご指導ご鞭撻の程、宜しくお願い申し上げます。
by kaya (2012-08-17 23:25)