鍼灸を受けないように! [日記]
病院と鍼灸院では、同一病名(或いはそれに準じた疾患)を治療することは出来ない事になっている。
あんまり詳しい事は分からないけど、取り敢えずそういう決まりがある。
ある病院での治療が気に入らないと、他の病院を梯子(はしご)受診したりするのは、あまり良い事じゃないと思う。
もちろん、セカンドオピニオンと言う言葉があるぐらいだから、患者さんは当然の権利だと思っているが、別の診断を仰ぐという事と、病院をハシゴする事は、意味が違う。
ハシゴして、良くなった患者さんはあまり居ないと思う。
同意書を交付した医師がいる。
病名は神経痛とその他2つ(既定の6疾患以外)。
同意書を交付しているが、同病院でも当該疾患に対して処置している。
この時点で同意書の意味が無いような気もする(鍼灸の場合は)。
電気治療は効かないと患者さんは言うが、主治医は「毎日通ってくれ」と言う。
鍼灸師が医師に盾突く事はしたくないが、効果が無い以上は、治療方法に無理があると考えざるを得ない。
という事はさて置き…
病院の方に、保険者から問い合わせがあったようだ。
たぶん、『同意書を交付しているにも関わらず、同病院にて処置を継続しているのは何故か?』と言った内容だろうと推測している。
病院で治療を受けつつ、鍼灸での保険治療を受けている患者は案外多い。
今までこれが、保険者の査定に引っ掛からないのは、医師の手腕の成せる業か?
それとも、管理システムの問題?
鍼灸の療養費を適用するかどうかは、保険者の裁量に委ねられている。
保険者が不適だと言えば、鍼灸院への支払いは無い。
書類が揃っていても…です。
病院に関しても同じだろう。
今回は、もしかすると、病院への支払いが滞るケースかもしれない。
そんな事があるかどうかは、確かめてみないと解らないので現時点では不明。
病院への保険者からの問い合わせがあり、主治医は、鍼灸の受診をしばらく中止してくれと、患者に言った。
病院でどのような処置を受けていたかは、患者に聞けばある程度は推測できる。
鍼灸を受診しつつ、病院でも同じ病気に対して処置を受けている可能性はあったし、その事は医師も承知していたはず。
主治医から、鍼灸の受診を中止するよう言われた患者さんは、眼に少し涙を浮かべながら座り込んでしまった。
夜9時、小一時間ほど、玄関の外で座談する。
「私の身体には、鍼灸も必要だと思う」
と、患者は言う。
僕も、その通りだと思う。
でも、健康保険は、医師の同意が無ければ適応されない。
「病院では、鍼灸やマッサージはやってないのか?」
と、聞いてみる。
「順番待ちが出来るほど、列が出来ている」
と、患者が言う。
患者を診る体制があるのは良い事だ。
別段、僕が治療しなくても、そこの病院で同じような治療を受ける事が出来る。
だけど、「じゃあそこで治療を続ければいいんじゃない?」と、気楽に言える気分でも無かった。
医師が同意書を交付するということは、(無理矢理な解釈だが)鍼灸師に患者の治療を一任したと思っている。
逆に言えば、同意書を交付しないという事は、鍼灸を否定することでは無いが、医師が責任を持って患者を治療することを意味する。
同意書有り無しに関係なく、医師に限らず、仕事とはそういうものだと思っている。
患者さんの悲しそうな後ろ姿が居た堪れなかった。
継続治療が必要な事は誰もが承知している。
自費で…という事も少しは考えた。
病院でさえ、毎日通院して下さいって言ってる状態なのだから、鍼灸で奇跡的に完治するというのは神業。
元々、鍼灸治療における保険扱いは只でさえボランティアに近いものなのに、これ以上のボランティアは僕としても正直しんどい。
朝から深夜まで駆けずり回って、某ファーストフードのチェーン店より時給が安いのは…ね。
人を治すのって、それぐらい難しい。
だから、予防して欲しいと思っている。
色んな思いを巡らせながら、患者さんを見送った。
経過から察するに、たぶんこの患者さんは、しばらくして歩けなくなると思う。
自分に対する過信では無くて、冷静に状況を分析した結果だと思う。
難しいのは、誰が悪者という事にならない事。
強いて言うなれば、治しきれなかった僕かな…。
あんまり詳しい事は分からないけど、取り敢えずそういう決まりがある。
ある病院での治療が気に入らないと、他の病院を梯子(はしご)受診したりするのは、あまり良い事じゃないと思う。
もちろん、セカンドオピニオンと言う言葉があるぐらいだから、患者さんは当然の権利だと思っているが、別の診断を仰ぐという事と、病院をハシゴする事は、意味が違う。
ハシゴして、良くなった患者さんはあまり居ないと思う。
同意書を交付した医師がいる。
病名は神経痛とその他2つ(既定の6疾患以外)。
同意書を交付しているが、同病院でも当該疾患に対して処置している。
この時点で同意書の意味が無いような気もする(鍼灸の場合は)。
電気治療は効かないと患者さんは言うが、主治医は「毎日通ってくれ」と言う。
鍼灸師が医師に盾突く事はしたくないが、効果が無い以上は、治療方法に無理があると考えざるを得ない。
という事はさて置き…
病院の方に、保険者から問い合わせがあったようだ。
たぶん、『同意書を交付しているにも関わらず、同病院にて処置を継続しているのは何故か?』と言った内容だろうと推測している。
病院で治療を受けつつ、鍼灸での保険治療を受けている患者は案外多い。
今までこれが、保険者の査定に引っ掛からないのは、医師の手腕の成せる業か?
それとも、管理システムの問題?
鍼灸の療養費を適用するかどうかは、保険者の裁量に委ねられている。
保険者が不適だと言えば、鍼灸院への支払いは無い。
書類が揃っていても…です。
病院に関しても同じだろう。
今回は、もしかすると、病院への支払いが滞るケースかもしれない。
そんな事があるかどうかは、確かめてみないと解らないので現時点では不明。
病院への保険者からの問い合わせがあり、主治医は、鍼灸の受診をしばらく中止してくれと、患者に言った。
病院でどのような処置を受けていたかは、患者に聞けばある程度は推測できる。
鍼灸を受診しつつ、病院でも同じ病気に対して処置を受けている可能性はあったし、その事は医師も承知していたはず。
主治医から、鍼灸の受診を中止するよう言われた患者さんは、眼に少し涙を浮かべながら座り込んでしまった。
夜9時、小一時間ほど、玄関の外で座談する。
「私の身体には、鍼灸も必要だと思う」
と、患者は言う。
僕も、その通りだと思う。
でも、健康保険は、医師の同意が無ければ適応されない。
「病院では、鍼灸やマッサージはやってないのか?」
と、聞いてみる。
「順番待ちが出来るほど、列が出来ている」
と、患者が言う。
患者を診る体制があるのは良い事だ。
別段、僕が治療しなくても、そこの病院で同じような治療を受ける事が出来る。
だけど、「じゃあそこで治療を続ければいいんじゃない?」と、気楽に言える気分でも無かった。
医師が同意書を交付するということは、(無理矢理な解釈だが)鍼灸師に患者の治療を一任したと思っている。
逆に言えば、同意書を交付しないという事は、鍼灸を否定することでは無いが、医師が責任を持って患者を治療することを意味する。
同意書有り無しに関係なく、医師に限らず、仕事とはそういうものだと思っている。
患者さんの悲しそうな後ろ姿が居た堪れなかった。
継続治療が必要な事は誰もが承知している。
自費で…という事も少しは考えた。
病院でさえ、毎日通院して下さいって言ってる状態なのだから、鍼灸で奇跡的に完治するというのは神業。
元々、鍼灸治療における保険扱いは只でさえボランティアに近いものなのに、これ以上のボランティアは僕としても正直しんどい。
朝から深夜まで駆けずり回って、某ファーストフードのチェーン店より時給が安いのは…ね。
人を治すのって、それぐらい難しい。
だから、予防して欲しいと思っている。
色んな思いを巡らせながら、患者さんを見送った。
経過から察するに、たぶんこの患者さんは、しばらくして歩けなくなると思う。
自分に対する過信では無くて、冷静に状況を分析した結果だと思う。
難しいのは、誰が悪者という事にならない事。
強いて言うなれば、治しきれなかった僕かな…。
2012-09-05 01:33
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昔からの流れというか、慣習と言っていいようなシステムは、
なかなか変化しませんね。
それで、一番困るのは患者さんなのに。。。
by きりたん (2012-09-05 23:57)
> きりたん 様
『ちゃんと』治療すれば、鍼灸は必要ないですよ、たぶん。
鍼灸師という職業を選んだ事は誇りに思いますが、鍼灸が無くても治ります。
人の身体はそんなに不憫じゃない。
by kaya (2012-09-06 00:21)