若気の至り 第二章 [日記]
車のメーターパネルが出てきた…。
最近、自宅の片付けをしている。
倉庫に押し入れていたものを引っ張りだしている。
要らないモノを捨てておこう。
いざ自分の身体がどうにもならなくなったときのために、必要最小限のモノだけにしておこう。
片付けの最中によく手が止まる。
懐かしいモノがチラホラ出てくる。
もう何年前になるだろうか。
凍結厳しい山道を走っていた時、タイヤのコントロールが利かなくなり、そのままスピン。
谷底に落ちる手前で何かに引っ掛かって九死に一生を得た。
生きてる実感を味わったのは、その時が初めてかもしれない。
正直、死んでたかも~って、後になって思ったけど、突然の出来事だったから、そんなこと考える猶予すらなかった。
もちろん、車は全損。
車体が半分に割れてた。
身体は、フロントガラスに頭を強打して、そのガラスのヒビに髪の毛が挟まって抜けた。
首を幾分傷めたようだが、興奮状態のため痛みは感じず。
結局、病院は行かなかった。
翌朝、仕事があって、首が回らないまま出勤した。
他に大した外傷もなかったので、誰にも気づかれずに済んだ。
その時に廃棄した車のメーターパネル。
案外、思い出しても恐怖は蘇ってこない。
他にもガラクタと思しき物品が数点出土(笑)
全部、産廃業者に引き取ってもらった。
メーターパネルだけは残した。
別に持っていても売れる訳でもないし、ご利益がある訳でもない。
繋げば動くが、再起動する予定は今のところ無い。
何となく手元に置いておいた方がいい気がしたから。
実は、ちょっと高級なブレーキシステムは綺麗に置いてある。
あと、シートベルトとか計器類とか数点。
いつか復活させてみようと企んでいる。
そんな事を考えている間に命が惜しくなってしまって、尻ごみしている。
無謀であることは、自分に対しても相手に対しても無責任なんだと思った。
それは勇気や度胸じゃない。
強さってのは、誰かを守るためにあるのであって、自己顕示するためじゃない。
ゴリラが一見優雅で穏やかに見えるのは、ジャングルで最強だから。
誰にも負けない強さを持っているから。
本当に強い者は優しい。
強いからこそ優しくなれる。
弱い奴ほどよく吠える。
強者が威嚇するのは無益な争いを避けるため。
弱者を守るため。
2012-10-10 16:42
nice!(2)
コメント(0)
トラックバック(0)
コメント 0